真冬の南天の低い位置に見える星座。この星座のイヌの口もとの位置にあるα星は,全天で最も明るい恒星シリウス(-1.5等)である。地球からシリウスまでの距離は8.6光年と比較的近い。◇おおいぬ座のシリウス,こいぬ座のプロキオン,オリオン座のベテルギウスの3個の明るい1等星で,冬の大三角が形づくられる。
〔星座の探し方〕
1月
上旬の0
時ごろ,2月
上旬の22
時ごろ,3月
上旬の20
時ごろに,
真南の
空低くに
見える。シリウスは
非常に
明るく
目立つ
星なので,
見つけやすい。
〔星座に関する神話〕
おおいぬ
座になっているイヌは,オリオン
座のオリオンが
連れている
猟犬であるとか,イカリオス
王のイヌのメーラであるとか,さまざまな
神話がある。たとえば,
月と
狩りの
女神アルテミスに
仕える
侍女が
飼っていた
名犬レラプスとする
神話では,レラプスは
家畜などに
被害をおよぼす
大きなキツネを
捕えるために
放たれる。さすがに
名犬ですばやくキツネを
追いつめるが,キツネもひらりひらりと
逃げまわる。そのようすを
空から
見ていた
大神ゼウスは,2
匹がおたがいを
傷つけることのないように,2
匹を
石に
変え,イヌはそのまま
星空に
上げ,おおいぬ
座にしたといわれる。