おおたなんぽ【大田南畝】 (1749〜1823)江戸(えど)時代後期の狂歌(きょうか)・洒落本(しゃれぼん)・黄表紙(きびょうし)作者。通称(つうしょう)は直次郎(なおじろう)といい,号は南畝(なんぽ)のほか,四方赤良(よものあから)・寝惚(ねぼけ)先生・蜀山人(しょくさんじん)などともいった。江戸(えど)に生まれ,幕府(ばくふ)の学問吟味(がくもんぎんみ)(朱子学(しゅしがく)にもとづく試験(しけん))に合格(ごうかく)して幕臣(ばくしん)として活躍(かつやく)するかたわら,洒落本(しゃれぼん)(遊里の風俗(ふうぞく)をえがいた小説(しょうせつ))や黄表紙(きびょうし)(絵入りのこっけいな小説(しょうせつ))などの作品を書いたが,なかでも狂歌(きょうか)(こっけいな短歌)を得意(とくい)とした。