おぎわらせいせんすい【荻原井泉水】 (1884〜1976)明治(めいじ)・大正・昭和時代の俳人(はいじん)。東京(とうきょう)に生まれる。本名藤吉(とうきち)。正岡子規(まさおかしき)の門にいたが,子規(しき)の没後(ぼつご),河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)の新傾向俳句(しんけいこうはいく)運動(季題(きだい)や五七五の定型(ていけい)にとらわれないという運動)に共鳴(きょうめい)。その後,大正のはじめに,自由律(じゆうりつ)・無季題(むきだい)の自由律俳句(じゆうりつはいく)を始めて,碧梧桐(へきごとう)や中塚一碧楼(なかつかいっぺきろう)とならんで活躍(かつやく)した。俳誌『層雲(そううん)』を創刊(そうかん)。句集(くしゅう)に『原泉(げんせん)』『長流』など。◇「月にぢつと顔照(て)られ月見る」「棹(さお)さして月のただ中」