ヨーロッパ中央部にある内陸国で,永世中立国。政体は連邦共和制で,元首は大統領。首都ウィーン。面積:8.4万km2,人口:839万。
〔あゆみ〕
国土の大半はアルプス
山脈の山地で,北東部のドナウ川ぞいにウィーン
盆地が開ける。8
世紀末にカール
大帝の東方
辺境伯領となり,その後ドイツ人が
支配,
植民した。13
世紀末,この地を
領有したハプスブルク家は1438〜1806年に
神聖ローマ
帝国の
帝位を
独占,ウィーンにはなやかな文化と
芸術がさかえた。1867年オーストリア=ハンガリー
帝国が
成立。1938年にはドイツに
併合されたが,1955年
独立,
永世中立国を
宣言。
〔国名の由来〕
ラテン語で「東方の国」の意味。
神聖ローマ帝国の東方の
要塞の
役割をになう。
〔国旗の由来〕
第3回十字遠征軍でレオポルド5世がイスラム
教徒と
戦い,
敵の返り血で白の
軍装がベルト以外赤くなった
故事による。
コーチ
ヨーロッパ自由
貿易連合(
EFTA)の一員であったが,1995年,EU(ヨーロッパ
連合)
加盟。
〔産業のようす〕
鉄鉱石・石油・
岩塩などの地下
資源や森林
資源にとみ,
関連の
金属・化学・パルプ・
製紙などの工業が
発達,
鉱工業が国の
基幹産業である。ゆたかな
自然と
歴史的文化
遺産も
重要な
観光資源で,
観光収入も多い。