2つの物質のあいだの温度の差を利用して電気を起こす方法。(1)熱エネルギーを直接,電気エネルギーに変換する方法。2つの導体または半導体を接続して両端に温度差をあたえるとわずかだが電気の流れが生じる現象(ゼーベック効果)を利用するもので,P型・N型半導体を長く直列にしたもの(ペルチェ素子)に温度差をあたえて発電するというしくみ。起こせる電気の量は小さいが,わずかな温度差と簡単なしくみで発電できるため小規模発電用に実験や研究が進められている。(2)温度差による気化・液化の循環を利用する発電方法。沸点の低い液体を気化,ふたたび液化させるサイクルで,蒸気でタービンを回して発電するしくみ。海洋温度差発電が代表的。海洋温度差発電