かいこうたけし【開高健】 (1930〜1989)昭和時代の小説(しょうせつ)家。大阪(おおさか)市に生まれる。1957(昭和32)年,複雑(ふくざつ)な近代社会における組織(そしき)と個人(こじん)の問題をあつかった『パニック』『巨人(きょじん)と玩具(がんぐ)』『裸(はだか)の王様』(芥川賞(あくたがわしょう)受賞(じゅしょう))などを次々に発表し,注目をあびた。1964年にはベトナム戦争(せんそう)の特派(とくは)記者となり,以後(いご)世界各地(かくち)の事件(じけん)のルポルタージュに健筆(けんぴつ)をふるった。小説(しょうせつ)『輝(かがや)ける闇(やみ)』『夏の闇(やみ)』などは,この時期の代表作。