かぜのまたさぶろう【風の又三郎】 宮沢賢治(みやざわけんじ)の長編(ちょうへん)童話。作者の生前には未発表(みはっぴょう)で執筆(しっぴつ)時未詳(みしょう)。初出(しょしゅつ)は1934(昭和9)年。ゴーと風の鳴る山の分教場に,都会の少年が,風とともにやって来て,風とともにさっていく。風を擬人(ぎじん)化した又三郎(またさぶろう)に対する,子どもたちの畏怖(いふ)と親愛(しんあい)との交錯(こうさく)した心理をえがく。