東京都中央区銀座にある,歌舞伎専用の劇場。1889(明治22)年,福地源一郎らによって開設され,当時の建物は木造レンガ積みの洋風建築であったが,その後,和風建築に改修。1921(大正10)年に漏電により焼失し,25年に再建するが,1945(昭和20)年5月の東京大空襲で焼失。51年,再建。以降,長く歌舞伎の殿堂として芝居上演を続けてきたが2010(平成22)年4月,老朽化と耐震性の問題により閉館,取り壊し。2013(平成25)年2月,劇場部分を以前のままに復元するかたち(鉄筋コンクリート造り,4階建て)で背後に地上29階建ての高層ビルを併設した新しい歌舞伎座として完成,4月開館。舞台間口は前館をそのまま踏襲し,新たに大ゼリが設けられた。収容人員は1964人とやや少なくなったが客席はゆとりをもったスペースとなり,新たにさまざまな付属設備も設けられている。高層ビル側にはギャラリーや展望スペースもある。⇒歌舞伎