かんごう【環濠】 集落の回りにめぐらした堀(ほり)。弥生(やよい)時代に出現(しゅつげん)した,堀(ほり)で囲(かこ)まれ外部とはっきりと分けられた集落を環濠(かんごう)集落という。また,南北朝(なんぼくちょう)〜室町(むろまち)時代のものもこうよぶ。環濠(かんごう)集落は,水田をつくるようになった時代に出現(しゅつげん)する。このことから,他の集落との水争(あらそ)いなどの戦(たたか)いに備(そな)えてつくられた,防御(ぼうぎょ)用の施設(しせつ)とする説(せつ)が有力。大規模(きぼ)な環濠(かんごう)集落の遺跡(いせき)からは,逆茂木(さかもぎ)のように,堀(ほり)の中に杭(くい)を立てたものも見つかっており,この説(せつ)を裏(うら)づけている。