かんごうしゅうらく【環濠集落】 周囲(しゅうい)に濠(ほり)をめぐらして,排水(はいすい)や外敵(がいてき)にそなえた集落。(1)わが国では南北朝(なんぼくちょう)〜室町(むろまち)時代に多く形成(けいせい)され,奈良盆地(ならぼんち)などで,その面影(おもかげ)をしのぶことができる。(2)近年,弥生(やよい)時代の遺跡(いせき)から発見されるものは防御施設(ぼうぎょしせつ)とみられ,濠(ほり)の断面(だんめん)はV字形か逆(ぎゃく)台形で,その外側(がわ)に土を積(つ)みあげて土塁(どるい)をきずいている。また,環濠(かんごう)を二重,三重にめぐらしたものもある。コーチ 吉野ヶ里遺跡(よしのがりいせき)(佐賀(さが)県)の環濠(かんごう)集落は最大規模(さいだいきぼ)のものである。