きたもりお【北杜夫】 (1927〜2011)現代(げんだい)の小説(しょうせつ)家・随筆家(ずいひつか)。東京(とうきょう)に生まれる。本名斎藤宗吉(さいとうそうきち)。歌人斎藤茂吉(さいとうもきち)の次男。1960(昭和35)年,第二次世界大戦(たいせん)中にヒットラー政権(せいけん)下で苦悩(くのう)するドイツの精神(せいしん)医学者をえがいた『夜と霧(きり)の隅(すみ)で』で芥川賞(あくたがわしょう)を受賞(じゅしょう)。ほかに大作『楡(にれ)家の人々』『白きたおやかな峰(みね)』があるが,『どくとるマンボウ』シリーズなど,ユーモアあふれるエッセイが多くの読者の心をつかんだ。