きのくにやぶんざえもん【紀ノ国屋文左衛門】 (?〜1734)江戸(えど)時代中期の大商人。元禄(げんろく)のころ(1688〜1704年),紀州(きしゅう)(和歌山(わかやま)県)から出て,ミカンを江戸(えど)に海上輸送(ゆそう)して大きな利益(りえき)を得(え)たといわれる。江戸(えど)で材木(ざいもく)問屋をいとなみ,幕府(ばくふ)の御用(ごよう)商人として巨富(きょふ)をたくわえた。しかし,三井(みつい)・住友(すみとも)などが堅実(けんじつ)に富(とみ)をたくわえたのに対して,文左衛門(ぶんざえもん)はもうけた金をはでに遊びに使い,まもなく没落(ぼつらく)した。