きのとものり【紀友則】 (?〜907?)平安時代中期の歌人。三十六歌仙(さんじゅうろっかせん)の1人。いとこの紀貫之(きのつらゆき)らとともに『古今和歌集(こきんわかしゅう)』を編(へん)さんしたが,友則(とものり)の死をいたむ歌が中にあるので,完成(かんせい)前に死んだらしい。しみじみとした哀感(あいかん)を表した歌が多く,『古今和歌集(こきんわかしゅう)』などに64首とられている。家集(いえのしゅう)に『友則集(とものりしゅう)』がある。◇「ひさかたの光のどけき春の日にしづ(ず)心なく花のちるらむ(ん)」