ぎふわがさ【岐阜和傘】 岐阜提灯(ぎふちょうちん)とならぶ岐阜(ぎふ)の代表的(だいひょうてき)な工芸(こうげい)品。岐阜(ぎふ)市加納(かのう)で生産(せいさん)されている。その起源(きげん)は,1639(寛永(かんえい)16)年,松平光重(まつだいらみつしげ)が加納藩主(かのうはんしゅ)になったとき,明石(あかし)(兵庫(ひょうご)県)から傘職人(かさしょくにん)をつれてきたことにはじまるといわれている。加納藩(かのうはん)では,1756年に藩主(はんしゅ)となった永井尚陳(ながいなおのぶ)が,下級武士(ぶし)の生活をすくうため内職(ないしょく)として和傘(わがさ)づくりを奨励(しょうれい)し,地場産業(さんぎょう)としての基礎(きそ)が確立(かくりつ)した。19世紀(せいき)前半の文政(ぶんせい)期には,年間50万本が生産(せいさん)されて全国各地(かくち)へ出荷された。