*ぎょうき【行基】 (668〜749)奈良(なら)時代の高僧(こうそう)。百済(ペクチェ)系(けい)の渡来(とらい)人の子孫(しそん)として,和泉(いずみ)国(大阪府(おおさかふ))に生まれる。諸国(しょこく)をまわって人々に仏教(ぶっきょう)を広め,朝廷(ちょうてい)から民衆(みんしゅう)をまどわすとして弾圧(だんあつ)されたが,のちゆるされ,東大寺(とうだいじ)の大仏建立(だいぶつこんりゅう)にあたっては弟子(でし)や民衆(みんしゅう)を動員して協力(きょうりょく),聖武天皇(しょうむてんのう)から日本最初(さいしょ)の大僧正(だいそうじょう)に任(にん)じられた。また,信者(しんじゃ)の力を借(か)りて各地(かくち)に池をほり,道路や橋をつくるなど社会事業にもつくし,行基菩薩(ぎょうきぼさつ)とたたえられた。