(774〜835)平安時代初期の僧。真言宗の開祖。讃岐国(香川県)に生まれ,都に上って大学で学んだが,しだいに仏教への関心が高まり,出家した。804年,遣唐使にしたがって唐(中国)に留学し,密教を学んで2年後に帰国。やがて高野山(和歌山県)に金剛峯寺をたて,真言宗を開いた。823年には朝廷から京都の東寺(教王護国寺)をたまわり,貴族の信仰を集めた。また,庶民教育のために綜芸種智院という学校をたてた。書道にもすぐれ,三筆(3人の能筆家)の1人に数えられている。このほか,讃岐の満濃池をはじめ,各地をめぐって多くの池や井戸をほり,民衆に接した。◇死後,朝廷から弘法大師とおくり名された。
コーチ
空海の開いた
真言宗は
祈りやまじないを重んじ,
貴族の
信者が多かった。