くさまくら【草枕】 夏目漱石(なつめそうせき)の中編小説(ちゅうへんしょうせつ)。1906(明治(めいじ)39)年発表。主人公の画家を通して,漱石(そうせき)の自然(しぜん)によせる考えや芸術観(げいじゅつかん)が展開(てんかい)される。「山路を登りながら,こう考えた。智(ち)に働(はたら)けば角が立つ。情(じょう)に棹(さお)させば流される」という有名な文で始まる。山間の春の情景描写(じょうけいびょうしゃ)が美しい。