テニス競技で,全豪・全仏・全英(ウィンブルドン)・全米の4大大会を1人の選手がすべて優勝すること(ゴルフの4大トーナメント制覇のこともいう)。もともとはトランプのブリッジで「全勝」をあらわす言葉だが,1938年,4大会制覇をなしとげたアメリカのドン・バッジが自分の成績をこうよんでから,いうようになった。年間グランドスラムがいちばんの偉業とされ,数年にわたっての4大会制覇もグランドスラムとよばれるようになった。現在まで年間グランドスラムをなしとげた選手は,男子はドン・バッジ(38年),ロッド・レーバー(62年,69年)の2人,女子ではモーリン・コノリー(53年),マーガレット・コート(70年),シュテフィ・グラフ(88年)の3人のみ。なお,女子のセリーナ・ウィリアムスが2002年に全仏・全英・全米,03年に全豪という年度はわたるが1年間での制覇を達成している。