原子の中心にある+の電気をおびた粒子。
原子核の構成
原子核は原子の10万分の1ぐらいの大きさで陽子と中性子からなり,その質量は原子の99.9%をしめる。陽子は正電荷をもち,中性子は電気的に中性であるが,質量そのほかの性質は両者ともほとんど同じで,両者を総称して核子とよぶ。核子は,核力によってむすびついている。原子核中の陽子の個数を原子番号といい,これに中性子の数を加えた核子の個数を質量数という。ある元素の原子核を表すには,元素の化学記号の左(または右)肩に質量数,左下に原子番号を書く。たとえば酸素の場合はとなる。
原子核と元素
水素,炭素,酸素……などの元素の違いは,原子番号(陽子の数)によってきまる。炭素は6,酸素は8と,原子番号は元素によってきまっている。しかし同じ原子番号でも,質量数が違う場合がある。たとえば炭素には質量数が9から15まで7種類の炭素がある。このように同じ元素だが質量数の違うものを「同位体」という。