*げんろくじだい【元禄時代】 江戸(えど)時代,元禄(げんろく)年間を中心として第5代将軍(しょうぐん)徳川綱吉(とくがわつなよし)がおさめた約(やく)30年間(1680〜1709年)をいう。幕府(ばくふ)政治(せいじ)の安定期にあたり,初期(しょき)の武断主義(ぶだんしゅぎ)から法(ほう)や道徳(どうとく)文化をとうとぶ文治主義(ぶんちしゅぎ)にかわったが,その反面,幕府財政(ばくふざいせい)に危機(きき)がおとずれた。一方,産業(さんぎょう)の発展(はってん)はめざましく,貨幣経済(かへいけいざい)が発展(はってん)し,都市生活が向上した。それとともに新興(しんこう)町人が進出し,上方(かみがた)(大阪(おおさか)・京都(きょうと))を中心に,明るく活気のある元禄(げんろく)文化がさかえた。