金属に他の金属や非金属をとかしあわせたもので,金属の性質をもつもの。金属のまぜ方によって,すぐれた性質をもつ合金をつくることができる。
鉄の合金
鉄は,さびやすいという欠点があるが,クロムやニッケルをくわえることによって,さびをふせぐことができる。これは,ステンレス鋼とよばれている。また,タングステンをくわえて,耐摩耗性を強化した高速度鋼があり,金属などをけずる旋盤の刃や工具類などに使われている。
銅の合金
青銅(ブロンズ)は,銅とスズの合金で,軸受けや歯車に利用されたり,鋳造が容易なので,銅像に用いられたりしている。銅と亜鉛の合金は黄銅(真ちゅう)で,加工性がよい。
アルミニウムの合金
ジュラルミンは,アルミニウムに少量の銅・マグネシウム・マンガンをくわえた合金で,軽量で引っぱり強度が大きく,航空機材料としてすぐれている。
融点の低い合金
鉛にスズを60%くわえた合金は,はんだとして用いられている。また,鉛にアンチモンとスズをくわえたものは,活字用合金として用いられた。
融点の高い合金
チタン・ニオブ・モリブデン・タングステンなどは,高融点金属といわれ,これらの酸化物・炭化物などは,3000℃もの高温にもたえられるものがある。