こうちこうみん【公地公民】 古代の律令制(りつりょうせい)のもとに行われた,土地や人民(じんみん)をおおやけのものとした制度(せいど)。皇室(こうしつ)や豪族(ごうぞく)が全国に私有(しゆう)していた土地や人民(じんみん)を,中央政府(せいふ)(朝廷(ちょうてい))が支配(しはい)するため,大化(たいか)の改新(かいしん)によって実施(じっし)された。私有(しゆう)地や私有民(しゆうみん)は禁止(きんし)され,人民(じんみん)は国家から班田収授法(はんでんしゅうじゅのほう)によって口分田(くぶんでん)をあたえられ,代わりに,租税(そぜい)をおさめる義務(ぎむ)を負わされた。コーチ 奈良(なら)時代中期,政府(せいふ)が開墾(かいこん)を奨励(しょうれい)し開墾(かいこん)した土地の所有をみとめたことなどによって,公地公民(こうみん)の原則(げんそく)はくずれていった。