半導体と金属とを接触させ,接触面に光をあてたとき起電力が生じることを利用した電池。光電池ともいう。セレン光電池やPN接合型光電池などがある。
PN接合型太陽電池
1年間に地球にふりそそぐ太陽のエネルギーは,人類が1年間に消費するエネルギーの3万倍近くもある。太陽のエネルギーを直接電気エネルギーにかえる太陽電池は,その中でも実用化が進んでいるものである。太陽電池は,電子のたりないタイプのP型シリコンと電子のあまっているタイプのN型シリコンの2種類の半導体を重ねあわせた構造をしている。この2つの半導体を接合すると,N型にある電子はP型のほうへ移動して,つりあいの状態になった接合部ができる。これに太陽光線があたると,光のエネルギーにより電子がN型のほうへ移動するようになり,P型とN型を導線でつなぐとP型から導線をへてN型に電流が流れる。1個の太陽電池で約500mVが得られる。太陽電池には,地上用と宇宙用の2つの使用形態があり,宇宙用では,電池のスペースが楽にとれ,地上より15倍もの太陽エネルギーの利用が可能である。地上用では,太陽エネルギーの10〜17%程度の変換が可能。