こきょう【故郷】 中国の小説(しょうせつ)家・批評(ひひょう)家魯迅(ルーシュン)の短編小説(たんぺんしょうせつ)。1921年刊(かん)。20年ぶりに故郷(こきょう)に帰った主人公は,幼友達(おさなともだち)の閏土(ルントウ)に会い,なつかしさに胸(むね)をおどらせるが,すっかり変(か)わってしまったかれの態度(たいど)に幻滅(げんめつ)する。しかし,8歳(さい)になる甥(おい)と閏土(ルントウ)の子どもとの間に友情(ゆうじょう)が芽(め)ばえかけているのを知って,わかい世代に希望(きぼう)をよせる。コーチ 当時の中国社会の現実(げんじつ)を告発(こくはつ)し,新しい変革(へんかく)をもとめる作者の願(ねが)いが読みとれる。