(1926〜 )現代の物理学者。愛知県豊橋市の生まれ。1951(昭和26)年,東京大学理学部を卒業。東京大学教授として,「地底にある巨大望遠鏡」を考案。1983(昭和58)年には岐阜県の神岡鉱山の地下1000mに素粒子観測装置と呼ばれる「カミオカンデ」を完成。チームリーダーとして,1987(昭和62)年,太陽系外から飛んでくる,素粒子の一つであるニュートリノの観測に世界で最初に成功,1996(平成8)年には次世代型の「スーパーカミオカンデ」を完成させた。2002年,ペンシルベニア大学名誉教授レイモンド=デービスとともに「宇宙ニュートリノの検出へのパイオニア的貢献」を認められ,ノーベル物理学賞があたえられた。