*ごじゅうのとう【五重塔<作品> 】 幸田露伴(こうだろはん)の小説(しょうせつ)。1891〜92(明治(めいじ)24〜25)年発表。技量(ぎりょう)はすぐれているが,のろまで世渡(よわた)りがへたなため「のっそり十兵衛(じゅうべえ)」とあだ名される大工が,苦心のすえに谷中(やなか)(東京(とうきょう)都台東(たいとう)区)感応寺(かんのうじ)の五重塔(ごじゅうのとう)を完成(かんせい)する話。芸術(げいじゅつ)ひとすじに進む十兵衛(じゅうべえ)の姿(すがた)がみごとにえがかれていて,露伴(ろはん)の名を不朽(ふきゅう)のものとした作品。