さとみとん【里見弴】 (1888〜1983)大正・昭和時代の小説(しょうせつ)家。横浜(よこはま)に生まれる。1910(明治(めいじ)43)年武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)・志賀直哉(しがなおや)らと『白樺(しらかば)』を創刊(そうかん)。のち『白樺(しらかば)』をはなれ,独自(どくじ)の道を歩みはじめ,心の動きの描写(びょうしゃ)や会話のはこびにすぐれた作家として知られるようになった。代表作は『多情仏心(たじょうぶっしん)』『極楽(ごくらく)とんぼ』『安城家(あんじょうけ)の兄弟』など。1959年,文化勲章(くんしょう)を受章。◇兄に小説(しょうせつ)家有島武郎(ありしまたけお),画家有島生馬(ありしまいくま)がいる。