サハラ砂漠の南の縁にそって東西にのびる帯状の地域。モーリタニア・セネガル・マリ・ブルキナファソ・ニジェール・チャドなどをふくむ。◇サヘルとは,アラビア語で「縁・境界」の意。
〔自然・くらし〕
年間の
雨量が少なく,大部分は草原
地域で,南部にはひくい木がまばらに生えている。
住民のほとんどは,羊・ヤギ・牛・ラクダなどを
飼う
遊牧を生業としているが,ごく一部では
雑穀を
栽培する
自給農業も行われる。
〔干ばつと砂漠化〕
1968年〜1973年と1982年〜1984年に,多くの
餓死者を出す大
干ばつがつづき,
砂漠化の
拡大が大問題となった。
砂漠化の
原因は,雨がほとんどふらないという
異常気象のほかに,人口
増加による
家畜のふやしすぎと
過度の
樹木伐採が
指摘されている。
コーチ
干ばつによる
飢餓は,
周辺の国々で
難民問題をひきおこしてきた。