さらしなにっき【更級日記】 平安時代中期,菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)の書いた自伝的(じでんてき)日記。1060年ごろの成立(せいりつ)。夢(ゆめ)みがちな少女の東国での生活に筆をおこし,孤独(こどく)な晩年(ばんねん)にいたる人生遍歴(へんれき)を和歌をまじえて書いている。◇作者の菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)は,少女時代に『源氏物語(げんじものがたり)』に熱中(ねっちゅう)し,かの女の作とつたえる『浜松中納言物語(はままつちゅうなごんものがたり)』などにもその影響(えいきょう)がみられる。