地中の,けつ岩(シェール)層から採取される天然ガス。従来の天然ガスが採取されるガス田地帯にくらべ世界の広い地域に埋蔵され,埋蔵量もかくだんに多いため,今後の重要なエネルギー資源として注目されている。シェールガスは泥岩であるけつ岩にふくまれているため,砂岩にふくまれている従来の天然ガスより採取がむずかしかった。しかし最近になり,水圧によるけつ岩層の破砕技術,けつ岩層に横穴を掘る水平坑井の技術が開発され,飛躍的に採取量が拡大し,たとえば北アメリカ大陸では2020年には供給天然ガスの半分がシェールガスになるという予想もでている。ただし,採取に大量の水を用いるため排水による地下水や水源の水質汚染が指摘されているほか,メタンガスが90%をしめるシェールガスによる強力な温室効果による地球温暖化を心配する声もあがっている。けつ岩