しきていさんば【式亭三馬】 (1776〜1822)江戸(えど)時代後期の戯作者(げさくしゃ)。江戸(えど)(今の東京(とうきょう))に生まれる。古本屋・薬屋などをしながら黄表紙(きびょうし)(通俗的(つうぞくてき)な絵入りの読み物)や洒落本(しゃれぼん)(遊里の風俗(ふうぞく)をえがいた小説(しょうせつ))を書いた。代表作に,『浮世風呂(うきよぶろ)』『浮世床(うきよどこ)』があり,十返舎一九(じっぺんしゃいっく)とならぶ滑稽本(こっけいぼん)の作者といわれた。コーチ 『浮世風呂(うきよぶろ)』は風呂屋(ふろや)(今の銭湯(せんとう))に集まる客の世間話を,『浮世床(うきよどこ)』は床屋(とこや)(今の理髪(りはつ)店)の客の会話を中心にして,当時の庶民(しょみん)生活を生き生きとえがいている。