チョウ目 シャクガ科に属する昆虫の総称。高地や平地にすむガの仲間。ヤガ科に次いで種類が多く,世界では2万種以上,日本には800種以上が分布している。羽を広げると10〜120mmの小型・中型のものが多い。夜に活動するものがほとんどだが,昼間に活動するものもいて,それらはすべて美しい羽をもつ。オスの後ろ足には,においを分泌する器官が発達している。冬に成虫となるフユシャクとよばれる種は,口吻がないためエサをとらない場合が多く,メスは羽がないため飛ぶことができない。◇シャクガの幼虫はシャクトリムシとよばれる。これは,体全体をのびちぢみさせて歩くようすが尺をとる(人間が指で寸法をはかる)ようすに似ていることから,名づけられた。シャクトリムシは,身を守るために木の枝のように擬態する。