シャクシャイン (?〜1669)江戸(えど)時代前期の蝦夷(えぞ)地(いまの北海道),日高(ひだか)地方のアイヌ民族(みんぞく)の首長。1669(寛文(かんぶん)9)年,和人(わじん)の不正(ふせい)な交易(こうえき)に不満(ふまん)をいだいていたアイヌの人々を率(ひき)い,和人(わじん)との戦(たたか)いをおこす。戦(たたか)いは優勢(ゆうせい)の内に始まったが,幕府(ばくふ)の介入(かいにゅう)や鉄砲隊(てっぽうたい)などの投入によりしだいにおされ,ピポク(いまの新冠(にいかっぷ))で和睦(わぼく)。しかし,その席(せき)でだまし討(う)ちにあい殺(ころ)される。シャクシャインの死後,戦(たたか)いは平定され(1671),アイヌの人々の居住(きょじゅう)や往来(おうらい)が制限(せいげん)され,和人(わじん)との交易(こうえき)からは自由が失われた。