ジャンクリストフ フランスの作家ロマン=ロランの10巻(かん)からなる長編小説(ちょうへんしょうせつ)。1904〜1912年刊(かん)。ベートーベンを思わせる音楽家ジャン=クリストフが,音楽・芸術(げいじゅつ)・人生の意味をもとめて苦しみ,さまざまな人生経験(けいけん)をへて,人間として成長(せいちょう)してゆくすがたをえがく。美しい理想主義(りそうしゅぎ)と,「生きるために生きよ」と生きることの意味を力強く肯定(こうてい)する思想が,この大作をつらぬいている。1916年,ロランはこの作品でノーベル文学賞(しょう)を受賞(じゅしょう)した。