日本の小学校・中学校・高等学校で,おもに最終学年に行われる,教育の一環としての旅行。宿泊すること,目的地が遠いことが特徴で,その点が遠足と異なる。1887(明治20)年に長野師範学校(現在の信州大学)で行われたものが「修学旅行」という言葉を使った最初のものといわれているが,それ以前にも「長途遠足」という名前で実施した学校もある。その後,旧制中学校,高等女学校でも実施されるようになり,昭和時代に入ると高等小学校でも宿泊をともなう旅行が許可されるようになった。現在,修学旅行のおもな行き先としては,小学校は学校近県の観光地,中学校は東日本の学校では西日本(おもに関西),北日本・西日本の学校では東日本(おもに東京)が一般的で,高等学校では東京・関西のほか北海道・九州,学校によっては海外旅行を実施する場合もある。また,最近では中学校・高等学校は受験準備などを考慮して2年次に修学旅行を行う学校も増えてきている。