しょうふう【蕉風】 松尾芭蕉(まつおばしょう)とその門人によって確立(かくりつ)された俳句(はいく)の作風。閑寂(かんじゃく)で気品高い芸術(げいじゅつ)としての俳諧(はいかい)を目ざし,「さび・しおり・細(ほそ)み・軽(かる)み」を重んじた。◇「さび」は,古びておもむきのある美しさ。閑寂(かんじゃく)・枯淡(こたん)な境地(きょうち)。「しおり」は,作者の細やかな感情(かんじょう)が余情(よじょう)となって句(く)ににじみでること。「細み」は,句(く)の心が幽玄(ゆうげん)で微妙(びみょう)な境地(きょうち)になった状態(じょうたい)。「軽み」は,身近な題材(だいざい)に美を見いだして平淡(へいたん)にさらりと表現(ひょうげん)すること。