(701〜756)奈良時代中期の天皇(在位724〜749)。文武天皇の皇子。藤原不比等のむすめ光明子(のちの光明皇后)をきさきとした。即位してまもなく,貴族どうしの勢力争いや疫病の流行など,不安定な時代がつづいた。そのため,各地に都をうつし,745年にようやく平城京にもどるというありさまであった。天皇は積極的に唐(中国)の文化をとりいれる一方,仏教を深く信仰して全国に国分寺と国分尼寺をつくり,都には東大寺をたてて大仏をまつった。天皇の治世を中心に,仏教中心の天平文化がさかえた。
コーチ
天皇の
愛用品は,今日,
正倉院の
宝物として
天平文化の
粋をつたえている。