しょうるいあわれみのれい【生類憐みの令】 江戸幕府(えどばくふ)の第5代将軍(しょうぐん)徳川綱吉(とくがわつなよし)が出した,動物の殺生(せっしょう)を禁止(きんし)した法令(ほうれい)。1685年の発令(はつれい)が最初(さいしょ)。イヌ・ネコ・鳥などの生きものの殺生(せっしょう)を禁(きん)じたものであるが,綱吉(つなよし)は戌年(いぬどし)生まれなのでイヌをとくに愛護(あいご)し,イヌをころした者を重刑(じゅうけい)に処(しょ)した。また,四谷(よつや)と中野(なかの)に大規模(きぼ)な野犬の収容(しゅうよう)所をもうけたりしたので,綱吉(つなよし)は「犬公方(いぬくぼう)」とよばれ非難(ひなん)された。1709年,綱吉(つなよし)が死ぬと,まもなく廃止(はいし)された。