自然界における生物間に見られる食うものと食われるものとの連鎖状の関係。連鎖の始まりはかならず植物で,一般に高次の消費者となる動物ほど大型で個体数が少なくなる。
〔生産者〕
光合成によって
無機物から
有機物を
生産している植物で,これが
連鎖の出発点となる。
〔消費者〕
ヒトもふくめて動物は,植物がつくった
有機物をとり入れて生きている。動物だけを
捕食する動物でも,かれらが食物とする動物のもとをたどっていけば,草食動物になり,
間接的に植物がつくった
有機物を
利用していることになる。このことから動物は
消費者とよばれる。
消費者はさらに,
直接植物を食べる草食動物を第1次
消費者,草食動物を食べる動物を第2次
消費者,第2次
消費者を食べる動物を第3次
消費者というようにわけることができる。
コーチ
実際には,動物は1
種類の生物だけを食べるものは少なく,また
成長段階や
季節によって食物をかえるものもあるので,
鎖は1本ずつはなれているのではなく,いろいろなところで
複雑につながっている。これを
食物網という。
〔水中や地中の食物連鎖〕
食物
連鎖は地上の生物だけでなく,海・湖・川など水中の生物や,林の下など地中の生物にも見られる。この場合,水中では植物プランクトンなど
光合成を行うもの,地中では地面につもった落ち葉などが,食物
連鎖の出発点になる。後者の場合の
生産者は,
有機物を
最終的に
無機物に
分解する
菌類や
細菌類の
働きをふくめて
腐生という。