和歌などで,ある語句をみちびき出すために前置きとして使われる言葉。枕詞と同じように,歌や文におもむきをそえたり,調子をととのえたりするが,ふつう枕詞が「あかねさす」「もののふの」など5音で特定の言葉にかかるのに対して,序詞は7音以上で,形も固定せず,特定の語にかかるわけではない。
用例
「
あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし
夜をひとりかも
寝む」(
柿本人麻呂)→「あしびきの…」
以下の下線部が「ながながし」にかかる
序詞。「山鳥の長くたれ下がった
尾のように,長い長い夜」という意味。