（1902〜1985）昭和時代の実業家，吉田茂首相の側近。兵庫県に生まれる。イギリスのケンブリッジ大学を卒業後，実業界に入り，ロンドンで活躍。1936年，特命全権大使として赴任してきた吉田茂と親しくなる。1945（昭和20）年，日本の敗戦後，吉田茂の要請によって終戦連絡中央事務局に入り，連合軍総司令部（GHQ）と新憲法制定などをめぐってわたりあう。その後，経済安定本部次長，貿易庁長官として対GHQ交渉の中心となって戦後の復興に力をつくした。1950（昭和25）年に吉田首相特使として渡米，51年にはサンフランシスコ講和会議の吉田全権委員の特別顧問をつとめた。51年以降は，東北電力，大沢商会の会長を歴任。夫人は美術評論家・随筆家の白洲正子。
