おおいぬ座のα星。実視等級-1.5等で,全天で最も明るい恒星である。距離は8.6光年。比較的地球に近い恒星であるため,非常に明るく見える。シリウスは実視連星で,角度で5秒はなれた位置に8.5等の伴星がある。シリウス,こいぬ座のプロキオン,オリオン座のベテルギウスの3つの明るい1等星で,冬の大三角が形づくられる。また,シリウスは冬の大六角形(冬のダイヤモンド)を形づくる恒星の1つでもある。シリウスという名前は,ギリシャ語の「焼きこがすもの」からきている。◇古代エジプトでは,この星と太陽とが夜明けにならんで東天にのぼる日を記録して,1恒星年(地球の恒星に対する公転周期)の長さを365.25日とした。