しんがく【心学】 江戸(えど)時代中期の石田梅岩(いしだばいがん)を祖(そ)とする庶民的(しょみんてき)な道徳(どうとく)思想。石門(せきもん)心学ともいう。朱子学(しゅしがく)を中心に儒(じゅ)・仏(ぶつ)・神の3教を融合(ゆうごう)して人間の本性(ほんせい)を追究し,人それぞれに進む道があると教えた。また,当時さかんになりつつあった商業の重要性(じゅうようせい)をみとめ,「町人もまた人間である」ことを強調した。門弟は4000人といわれ,18世紀末(せいきまつ)に最盛(さいせい)期をむかえたが,その後おとろえた。