政治家(国会議員,地方議員)の倫理を審査するために,衆議院・参議院・地方議会に設置される会議のこと。1983(昭和58)年の田中角栄元首相のロッキード事件有罪判決をうけて,1985年に設置。倫理的な疑惑のある政治家をめぐり,審査会委員の過半数の賛成によって開かれるきまりで,1992(平成4)年の政治倫理審査会規程の改正により政治家本人の申し出でも開かれることになった。審査会は政治家本人の出席を求め,倫理的・道義的な審査を行い,委員3分の2の賛成により国会登院の自粛や役職の辞任を勧告できる。ただし,政治家の審査会出席には強制力はなく,勧告にも強制力はない。問われた疑惑は,汚職,献金や流用などの政治資金上の不正,暴力団との交際,学歴の詐称などである。