個人が,その本人であるかどうかを,身分証明書やパスポートなどの文書や暗証番号などではなく,体の特徴である生体情報によって識別・認証する技術のこと。バイオメトリクス。昔から利用されてきた指紋照合に加え,現在ではコンピュータによる,顔(目や口などの部分の配置,輪郭),手や指の静脈のパターン,目の網膜や虹彩,声などの識別が,銀行などでの電子商取引の本人確認,施設の入退館管理などに利用されるようになってきている。他人に知られやすい暗証番号やパスワード,紛失の恐れのあるICカードなどの認証方法より安全性は高い。◇銀行のATM(現金自動預け入れ支払機)でキャッシュカードを利用するときの静脈認証にも使われている。