世界遺産,世界無形文化遺産とともに,ユネスコ(UNESCO,国連教育科学文化機関)が行っている三大遺産事業の1つで,人類にとって貴重な歴史的な文書などの記録類を,デジタル化など最新の技術を使って保存し,研究者や一般の人に公開することを目的としている。世界の歴史や文化を考える上で大きな価値をもち,破損や消滅の危機にひんしている文書・絵図・印刷物・映像などを保存し公開するために,ユネスコが選定・登録し,その事業援助を行うもの。したがって,どんなに貴重な記憶遺産であっても自国で保存・デジタル化が万全に行われているものは対象にはならない。「グーテンベルク聖書」「マグナ・カルタ」「アンネの日記」などが登録されている。日本では,2011(平成23)年5月に,筑豊炭田の炭鉱画が初めて登録された。→世界遺産→世界無形文化遺産→ユネスコ