*せきしょ【関所】 交通の要所(ようしょ)におかれ,通行人や荷物を調べたり,通行税(ぜい)を取ったりしたところ。古代には軍事(ぐんじ)・警備(けいび)上の目的(もくてき)から鈴鹿(すずか)(三重(みえ)県)・不破(ふわ)(岐阜(ぎふ)県)・愛発(あらち)(福井(ふくい)・滋賀県境(しがけんきょう))におかれ,三関(さんかん)とされた。 室町(むろまち)時代には,幕府(ばくふ)や荘園(しょうえん)領主(りょうしゅ)が通行税(ぜい)(関銭(せきせん))をとる目的(もくてき)から各所(かくしょ)においたが,のち織田信長(おだのぶなが)・豊臣秀吉(とよとみひでよし)によって廃止(はいし)された。江戸(えど)時代には治安維持(ちあんいじ)のため,箱根(はこね)・新居(あらい)・木曽福島(きそふくしま)・碓氷(うすい)など,街道(かいどう)の要所(ようしょ)に関所(せきしょ)が設置(せっち)された。1869(明治(めいじ)2)年に廃止(はいし)。