せっつ【摂津(国)】 大阪府(おおさかふ)の北西部と兵庫(ひょうご)県の東部の旧(きゅう)国名。畿内(きない)5か国の1国。国府(こくふ)と国分寺(こくぶんじ)は今の大阪(おおさか)市内にあった。略称(りゃくしょう)「摂州(せっしゅう)」。古代には難波宮(なにわのみや)がおかれた。中世には北条氏(ほうじょうし)・赤松氏(あかまつし)・細川氏(ほそかわし)らが守護(しゅご)となったが,16世紀(せいき),大阪(おおさか)の石山本願寺(いしやまほんがんじ)を中心に一向宗(いっこうしゅう)が勢(いきお)いをふるった。豊臣秀吉(とよとみひでよし)がそのあとに大阪城(おおさかじょう)をきずいて大阪繁栄(おおさかはんえい)の基(もと)を開き,ついで江戸(えど)時代には幕府(ばくふ)の直轄(ちょっかつ)地と尼崎(あまがさき)・高槻藩(たかつきはん)などがおかれた。