ぜんあみ【善阿弥】 (1393〜?)室町(むろまち)時代の作庭家。室町幕府(むろまちばくふ)8代将軍(しょうぐん)足利義政(あしかがよしまさ)が庭園に趣味(しゅみ)をもったため,多くの庭作家が世に出た。なかでもすぐれていたのが善阿弥(ぜんあみ)である。将軍義政(しょうぐんよしまさ)に目をかけられ,室町(むろまち)花の御所(ごしょ)の泉殿(いずみどの)(池にのぞんでつくられた建物(たてもの))の庭園をつくる仕事に活躍(かつやく)。このほか,義政(よしまさ)の別荘(べっそう)の東山山荘(ひがしやまさんそう),奈良(なら)の興福寺(こうふくじ)大乗院(だいじょういん)の作庭にも腕(うで)をふるった。築山(つきやま)(日本庭園で,土や石をつみ重ねてつくった山)をつくり,滝(たき)をおろす技術(ぎじゅつ)にすぐれていたといわれる。