早産による未熟児や通常出産の場合でも生まれたばかりの新生児を,母親がだっこして,最初期の母子接触を行わせようという母子関係のためのケア。「カンガルーケア」とよばれていたもの。1990年代に,早産により新生児集中治療室に入院中の赤ちゃんを,母子関係を深める精神的なケアのために母親にだかせるというかたちではじまった。その後は通常出産の新生児でも行われるようになった。しかし,生まれたばかりの新生児は体調が変化しやすく,ケアの有無にかかわらず脳障害や死亡事故の可能性も高いため,「カンガルーケア」という言葉のもつ「安全」のイメージをとりはらうため,2012(平成24)年8月,学会は名称変更を提案した。